izumi-akie’s diary

画家・和泉暁絵の部屋

二つの超大作を仕上げ、父の法要が終わり


ボッティチェリのザクロの聖母(模写)

ようやく、一つのおそらくの別れについて、感情をそのままに泣く事が出来ます。

もうずっと自分を誤魔化して、気を張って遥かなる高みへ望んでいました。

父の事をもう自分を誤魔化さず、しっかり見つめ、その哀悼を噛み締め、そして、もうおそらくクリニックに帰って来ない、主治医の今の調子を思ってやっと泣く事が出来ます。

自然名感情を押し殺して、二つの3メートル近く高さ1メートル半以上の絵画を仕上げ、そして父の三回忌の法要まで、自分の心の一部を押さえて見ないようにし、ただ、前だけを見つめてきたのです。

悲しい部分を見ずに、歓喜に満ちた絵を描いて終えて、
ようやく梶原徹先生の不在に、父が非人間的扱いを受けて、酷い死に方を迎えた。
という事実をしっかり受け止めています。

哀しみを哀しみとして受け止め、
そしてきっと喜びは喜びとして、
心から受け止めれる人間に戻り、
今は傷付いています。

でも「絶対負けない。」という気持ちが、私を活かしていると思うのです。

こんなに傷付いていても、絵を仕上げ、父の三回忌の施主を務め、張り詰めていた私は、ようやく一人の人間に戻ったのです。