izumi-akie’s diary

画家・和泉暁絵の部屋

抽象に行き着く


「特に、(人物等を)見なくても描けます。でも抽象画が描けません。」と、二人の先生方とに悩みを話したのは、もう3〜4年前になるのでしょうか。
「それは、描けてないのじゃないかなぁ。」と、A先生は仰いました。
具象(見えるもの)しか描けないと云う悩みは、ずっと私につきまとっていました。

B先生の夜の講座がコロナ禍で休校となったおり、A先生の講座を単発で受けたのですが、その時、A先生の受講生の描く抽象画に触れ、一種の感動を覚えました。
また、A先生は、私が知らないうちに抽象を描いていると、仰ったのです。

このミイラを蘇らせようとしている老人は、「すでに人ではない。水の抽象だよ。」

と、A先生は仰ったのです。
私はそれから、徐々に抽象化する事を覚え、作品に取り入れ始めました。

ただ、たまたま抽象画になってしまう作品があります。

今は自宅で描いている100号です。
私はもともと静物画が得意ではないのですが、静物の写真をそのまま写し取るように描いても上手く行かないので、「幼稚な絵になりました。」と、B先生に告げると、B先生は、「これは既に抽象だ。好きに描きなさい。」と、仰るのです。
いずれどこかの展覧会に挑戦した後で、貼り付けます。

今は少し分かって来た様に思います。