これはあくまで、幼少の頃の私のイメージ。自画像ではありません。
私の父方の叔母は油絵を描いていました。彼女は多趣味で、絵も一時的なブームで終わっています。
私の両親はその頃、別居して母方に引き取られており、しかし彼女は優しい叔母ちゃんでした。
彼女は大きな絵(100号以上)とか描かないし、いい筆でしたが、細めの筆しか使ってませんでした。
私と違い、多分、カマイユで、花を綺麗にキャンバスに写していました。
横から色々、話しかける私が鬱陶しかったかも知れませんが、一度も叱られた事はありません。
イメージですが、こんな感じの人ですね。
当時、私も叔母も田舎に住んでおり、田舎者は絵を競う展覧会は日展しか思いつかないものです。
日展に入選するにはお金やコネが必要という、本当か嘘か分からない噂がはびこっていますが、父方の祖父母も伯父達もかなり金持ちだったせいか、他の理由か、その辺はクリア出来たようです。
(あるいは物凄い絵で、そういった風潮抜きに選ばれたのかも知れません。)
それは10号〜20号程度の小さな絵で、自分の息子(私の従弟)を描いた点描の絵で、確かタイトルは「あそび」だったと思います。
叔母はその絵で佳作をとりました。(現在の日展の作品や入選者を探しても「佳作」は無いようなのですが。)
それからしばらくして叔母ちゃんの一時的なマイブームが終わったようで、彼女は全く絵を描かなくなりました。
私は賞賛を受けたら更に更に、どんどん打ち込んで行くのですが。
充分、色々なものを持っている彼女にとって、絵は通りすがりの楽しみだったのかも。
でも、私は初めて油壺に筆を浸して描いていく人を見たのです。
彼女に出会わなければ、今の私は居なかったかも知れません。