izumi-akie’s diary

画家・和泉暁絵の部屋

消えた2つのプラチナの指輪

私と主人は、格安の結婚式で、格安設定のお互いのイニシャルが入ったプラチナの指輪を交換していますが、当然、質に入れたわけでもないし、誰かにあげたりした訳でもないのに二人ともその指輪を所有していません。

主人は私が昔、買ってあげた、猫をあしらった指輪と、ロード・オブ・ザ・リングのキャラクター商品の金メッキのはげた指輪を代わりにしていますが、私はアクセサリー自体面倒なので、結婚していますがイミテーションも何も付けていません。

「この家にはどこか、穴があるの?」と探しものをしながら母がよくつぶやいていました。

この家の作りは実に変で、玄関は引き違い戸で、右からも左からも開きました。

で、真ん中にも左右にも鍵がありました。
そしていつも自宅内から見て右側の鍵は閉めてあり、その頃真ん中まで閉める必要性は誰も感じなかったので、左側の鍵だけで戸締りしていました。

とても大切なものが、置くべきところにあるのによく無くなってしまいます。

真ん中の妹と私がある日、飛び上がるほど驚いたのは、閉まっているはずの右側の引き戸近くに何かあってふと避け、何となく右側の引き戸を引っ張ると、鍵がかかっておらず、なんと、開いていたのです。

大切なものが無くなって行きます。

親戚全員や友人達の住所、電話番号が入力されていた、フロッピーディスク、昔、描いた漫画の一作品、一枚だけ買ってみた毛皮のコートを結局、主人が女ものなのに着ていましたが、そのボタン等を全て切り裂いたり、私のお気に入りのロココ朝をあしらった鏡(しかし安物で木製の様に見せかけてプラスチックだった)ものが、もし木製なら湿気でグチャグチャになる場所に移動されていたり、つまり、殆ど滅多に金目のものには手を出さないのですが、明らかにこの家に第3者の立ち入りがありました。

セキュリティとしてまず、右側の鍵を埋めて開かなくし、良い鍵に変えましたが、これも何故か効きません。
玄関が引き戸だというのが一番イタいのかも知れません。
内鍵をしたかったのですが、扉自体が金属で、(その頃の知識では)どうにもならなかったのです。

また良く調べると、窓のセキュリティにも問題があった様です。

私達の記念品で大切なもの、しかもある程度の金目のものである結婚指輪が、別々のタイミングで盗まれて行きました。

最後、自宅を出る時には私と主人と息子だけが住んでいましたが、信頼出来る人達と大片付けをしているし、指輪等がそれぞれどこかに見つからずいて、私達が無くしただけだったという事は決してないのです。

その前に、父方の叔母(油絵を描いていた人)の夫が、家具の組み立てを手伝ってくれたのですが、その人に頼んで金属の玄関に内鍵がかけれるように、かけ鍵を創設してもらったのですが、これは実際、功を成しました。

そういった被害が多分、殆ど減りました。

そして私達の居間と部屋の間のドアにも自分で内鍵を付け、被害は収まったのです。

しかしその叔父(叔母の夫)は、後で内鍵を付けた事について、私の想像する二つの何物かのどちらかから責任を取らされたのです。