izumi-akie’s diary

画家・和泉暁絵の部屋

自分に合う筆を探す旅.....え!?廃盤ですか!?


アートスクールに持って行く筆

油絵というと豚毛で描くと、連想される方もいらっしゃると思います。
ところが、豚毛だけで色々なメーカーが出しており、それぞれ特徴がある様です。
100号以上を描くのに適した、レオナルド・ダ・ヴィンチの名を冠すものから中国製の全く無名なものまで。
しかし、三流メーカーでも大筆はそれなりに大きな絵を描くのに役に立ってくれます。
また、主に小さい筆を集めた初心者向けの筆入れセットには、毛筆の筆のように先が細くなっている小筆があり、メーカーさえ不明なのですが、今でも愛用しています。

他にタヌキの毛や羊毛、マングース、更に他にも、色々な筆が油彩で使われています。

タヌキの毛の筆

最初のアートスクール(カマイユを教えた)は、マングースを推奨していました。
で、「ラファエル」というメーカーが出していると、そこの先生に教わり、他の生徒さんと同じ(ような)筆を購入して持って行ったところ、先生が「これよ!この筆よ!描きやすいのよ!」と、おっしゃったので私はこれが「マングース」だと思い込んでいました。

お金に余裕を持つ度にその筆を増やし、買い揃えました。
そして、現在の私のアートスクール流とかつて習った画法を引きずった境目で、この筆は、湖や川などの表現に、なくてはならない品になりました。

100%マングースと間違えた筆「ケブリン」

画材店通いをしなくなり、画溶液も絵の具もインターネットで買う様に、だんだんなってきて、この筆がケブリンと呼ばれている事を知りました。
マングースは狩取る事が禁止されて行き、そこで天然毛と人工毛からなる現在のケブリン(かつては100%マングースだった模様)に切り替わって来たようです。

アートスクールには現在、全てのサイズを揃えたケブリンとタヌキ、豚などを少々、持って行きます。

そうすると、自宅用のケブリンが欲しくなって来まして、今年になるかならないかの頃から揃え始めました。

で、最近、いつまでも納入してくれないショップさんに出会ったのです。
....しばらくしてお電話がありました。

「22号のケブリンが廃盤になっています。」

「えええええ、そんなぁ、ありですかぁ!?」

そう。事実だったようなのです。ショック大きかったです。涙、出ちゃいました。
えええ?じゃあ私、凄く貴重な筆、持ってたんだー....。って。

また凄く細いところを描く場合、書道にもよく使われる「面相筆」を使用します。

面相筆

ただし、サイン用の00号より細いものがあるからと言って、あくまで私の場合に限りますが、面相筆はあまりサインには向いていないようです。